「自衛隊しか知らない自分が、民間で通用するのだろうか」「在職中に転職活動をしてもいいのか分からない」。自衛隊からの転職を考え始めた20代の方が、最初にぶつかる悩みです。
本記事では、自衛隊から民間企業への転職について、在職中の活動ルール、任期制・定年制ごとのタイミング、年収の比べ方、転職しやすい職種を、防衛省の公表資料をもとに整理しました。あわせて、20代の自衛官が営業職に向いている理由と、弊社YONが支援した事例、転職を成功させるコツを解説します。
20代営業職特化のYONでは、平均10〜15回の対話を通じて、自衛隊での経験を民間の言葉に置き換えるところから支援しています。転職するかどうか迷っている段階でも、任期満了や定年が先の方でも構いません。「いつから動けばよいか」も含めて、まずはご相談ください。
【結論】自衛隊から民間への転職は可能|20代なら未経験の営業職も狙える
結論から言うと、自衛隊から民間企業への転職は可能です。防衛省・自衛隊は、退職を予定している自衛官に対し、退職前の職業訓練や再就職の支援を行っています。20代であれば、営業職など、未経験の職種に挑戦する道も開かれています。
転職市場全体で見ても、20代の転職は追い風です。dodaの「年代別 転職時の年収変動レポート(2025年度版)」によると、dodaのエージェントサービスを利用した20代の転職決定者のうち、転職後に年収が増えた人は64.0%で、転職前後の年収は平均で21万円上がっています。「自衛隊しか経験がない」ことは、転職できない理由ではなく、伝え方を工夫すべき出発点です。
この記事では、在職中の活動ルールから、営業職への転職、成功のコツまでを順に解説します。まずは、自衛官の強みと、「難しい」と言われる理由から見ていきましょう。
民間企業から評価される自衛官の強み
防衛省は、退職自衛官について、職務の遂行と教育訓練を通じて、企画力、指導力、実行力、協調性、責任感などが培われていると説明しています。これらは、民間企業が若手に求める資質と重なります。
具体的には、次のような強みが、民間で評価されやすくなります。
- 決められた目標に向けて、継続して取り組む力
- 規律を守り、時間や約束を守る姿勢
- 体力と精神力(プレッシャーのかかる場面での粘り強さ)
- チームで任務を遂行する協調性
- 上司や先輩の指示を受け止め、報告・連絡・相談ができる習慣
| 自衛官の強み | 民間で活きる場面の例 |
|---|---|
| 継続力 | 断られても提案を重ねる営業、長期の案件対応 |
| 規律・時間厳守 | 顧客との約束、納期、報告の期限 |
| 精神力 | 目標や競争のプレッシャーがある環境 |
| 協調性 | 部署をまたぐプロジェクト、チームでの営業 |
| 報連相 | 上司や社内への進捗共有、顧客への状況報告 |
大切なのは、これらの強みを「自衛隊の言葉」ではなく「民間の言葉」で伝えることです。実際に、弊社YONの支援事例でも、継続力、組織内での行動力、目標達成意識が、営業職で活かせる強みとして評価されました。
「転職は難しい」「使えない」と言われる理由と実際
自衛官の転職は、「難しい」「使えない」と言われることがあります。そう言われる背景として、次のような点が考えられます。
| 背景 | 実際 |
|---|---|
| 民間のビジネス経験が少ない(営業、商談、数字管理、事務の慣習など) | 未経験を歓迎する求人も多く、入社後の研修で身につけられる |
| 自衛隊での経験が、民間の言葉に置き換えられていない | 経験の「翻訳」で、評価は大きく変わる |
| 指示を受けて動くイメージが強い | 状況を判断して自ら動いた経験を具体的に語れば、払拭できる |
つまり、転職が難しく見えるのは、能力の問題ではなく、経験の伝え方と職種選びの問題であることがほとんどです。「使えない」という評判は、企業が求める人物像と、応募者の経験の見せ方がかみ合っていない場合に生まれやすいものです。準備を整えれば、そうしたミスマッチは避けられます。
たとえば、「自衛隊で分隊を指揮していた」という経験は、そのまま伝えても、民間の採用担当者にはイメージしにくいものです。「10名程度のチームで、日々の業務の計画から、メンバーの指導、結果の報告までを担った」と言い換えれば、リーダー経験として評価されます。同じ経験でも、伝え方次第で、面接官の受け取り方は大きく変わります。
自衛隊は在職中に転職活動をしてもよい?自衛隊法のルール
「自衛官は、在職中に転職活動をしてはいけないのでは」と心配する方は多くいます。結論から言うと、在職中の転職活動そのものは、禁止されていません。
自衛隊法には、再就職等規制として、次の3つのルールがあります(防衛省「自衛隊員の再就職等規制」)。
| 規制 | 条文 | 内容 |
|---|---|---|
| あっせん規制 | 第65条の2 | 現職の隊員が、他の隊員・元隊員の再就職を、営利企業等に依頼したり、情報を提供したりすることの禁止 |
| 求職活動規制 | 第65条の3 | 現職の隊員が、利害関係のある企業等に、自分の再就職を求めることの禁止 |
| 働きかけ規制 | 第65条の4 | 再就職した元隊員が、元の職場の隊員に、契約などについて働きかけることの禁止 |
現職の隊員が転職活動をするときに、主に関わるのは、上の2つ(あっせん規制と求職活動規制)です。次の3つの観点で、整理します。
在職中に自由にできること
防衛省の資料によると、次の行動は、在職中でも規制されていません。
- ハローワークやインターネットで、求人情報を閲覧する
- 自衛隊の職務と利害関係がない企業に対して、求職活動をする
さらに、1尉以下(士・曹・准尉・尉官)の隊員は、求職活動規制の対象外とされています。20代の自衛官の多くは、この階級に含まれるため、「利害関係企業等への求職」に関する規制は、原則として適用されません。
ただし、守秘義務など、他の服務規律は、在職中も守る必要があります。転職活動の内容や時期を、職場で伝えるかどうかは、慎重に判断してください。
階級ごとの違いは、次のとおり整理できます。
| 区分 | 求職活動規制(利害関係企業等への求職) | あっせん規制・届出 |
|---|---|---|
| 士・曹・准尉・尉官(1尉以下) | 対象外 | 対象(再就職を約束したときは届出が必要) |
| 3佐以上 | 対象(利害関係企業等への求職は承認が必要) | 対象 |
いずれの場合も、応募先の企業が、自分の職務と利害関係を持たないかを、迷ったときは在職機関の人事担当に確認するのが安全です。
承認が必要な求職・規制されること
規制されるのは、主に次の場合です。
1. 利害関係企業等への求職(3佐以上の隊員が対象)
「利害関係企業等」とは、隊員が職務として携わる事務の相手方となる企業などのことです。たとえば、許認可を受けている企業、補助金の交付を受けている企業、自衛隊と総額2千万円以上の契約を結んでいる企業などが該当します。3佐以上の隊員が、こうした企業に求職する場合は、若年定年等隊員なら防衛大臣の承認が必要です。公募への応募でも、応募前の承認が必要とされています。
2. 他の隊員・元隊員の再就職の依頼や情報提供(全隊員が対象)
同僚や元隊員を、企業に紹介したり、その人の経歴を企業に伝えたりする行為は、あっせん規制により禁止されています。善意であっても、規制に触れる可能性があります。
3. 在職中に再就職を約束した場合の届出(全隊員が対象)
内定を得て、営利企業等への再就職を約束した場合は、約束後、速やかに(目安として1週間以内)届け出る必要があります。
規制に違反した場合は、懲戒処分の対象となります。職務上の不正な行為を伴う場合は、3年以下の懲役の対象にもなります。応募先が利害関係企業等に当たるか判断できないときは、在職している機関の人事担当部局に確認してください。
防衛省の資料には、契約に関わる立場の隊員が、契約先の企業に、自分の再就職に関する情報を提供し、さらに入札に関わる秘密情報を教えたことで、懲戒処分に加えて刑が確定した事案も掲載されています。規制は、「公務の公正性への信頼を守る」ためのルールです。逆に言えば、職務と関係のない企業に、通常の手順で応募する限り、過度に心配する必要はありません。
転職サイト・エージェントの利用
転職サイトで求人を見ること自体は、規制の対象外です。ただし、個人で応募する場合は、注意が必要です。応募先が利害関係企業等であり、あなたが再就職を希望している情報が伝わると、規制違反になる可能性があるためです(対象となるのは、規制の対象となる階級の隊員です)。
転職エージェントを使う場合も、規制の考え方は同じです。規制は、「誰を通じて応募するか」ではなく、「利害関係のある企業等に対して求職するか」で判断されます。エージェント経由で応募する場合も、応募先の企業が、自分の職務と利害関係を持たないかを確認しておきましょう。
なお、防衛省・自衛隊には、退職予定の自衛官の再就職を支援する仕組みもあります。約1,400人の隊員が再就職の支援に携わっていると、防衛省は説明しています。こうした自衛隊内の支援と、民間の転職エージェントを、目的に合わせて使い分けることもできます。
在職中に民間の転職を進める場合の、一般的な流れは次のとおりです。
- 求人を閲覧し、興味のある職種や業界を絞る
- 応募先が、自分の職務と利害関係を持たないかを確認する(迷ったら人事担当に確認)
- 転職エージェントに相談し、経験の整理と求人の紹介を受ける
- 応募、面接、内定
- 再就職を約束したら、速やかに届出を行い、退職の手続きを進める
このように、準備の段階(1〜3)は、規制の心配なく進められるため、早めに動き出すことをおすすめします。
任期制と定年制で異なる転職のタイミング
自衛官は、任期制と若年定年制で、退職のタイミングが異なります。自分の区分に合わせて、動き出す時期を考えましょう。
任期制自衛官(士)は3月満了に向けて逆算する
任期制自衛官は、陸上自衛官が2年(一部の技術系は3年)、海上・航空自衛官が3年を1任期として勤務します。2任期目以降は、陸・海・空のいずれも2年ごとに更新されます。任期満了による退職は、毎年3月に集中しています。
防衛省の公表では、2026年度は、任期満了で退職する士が約1,900人、定年で退職する曹・幹部が約5,800人、合計で約7,700人が求職者となる予定です。3月に多くの退職者が同時に転職市場に出るため、「満了直前に動き出す」のでは、選択肢が絞られやすくなります。
3月満了で、4月に民間企業へ入社するなら、前年の秋(10〜11月)に準備を始めるのが目安です。4月入社の逆算スケジュールは、4月入社の転職はいつから動く?で詳しく解説しています。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 10〜11月 | 経験の棚卸し、希望条件の整理、エージェントへの相談 |
| 12月 | 応募、書類選考、一次面接 |
| 1〜2月 | 二次・最終面接、内定、再就職の届出、退職の準備 |
| 3月 | 引き継ぎ、任期満了、入社準備 |
防衛省は、令和5年度の実績として、任期制の退職予定者1人あたり約40件、若年定年制では約9件の求人があると公表しています。自衛隊内の求人に加えて、自分で民間の求人を探すことで、選択肢を広げられます。
任期満了後の進路は、防衛省の案内では、勤務の継続、民間企業への就職、大学などへの進学から選べます。任期満了後に進学する方には、退職時進学支援給付金の制度もあります。
| 任期満了後の進路 | 特徴 |
|---|---|
| 勤務を継続する | 2年ごとの更新で、自衛官のキャリアを続ける |
| 民間企業へ就職する | 自衛隊内の支援や、民間の転職エージェントを活用できる |
| 大学などへ進学する | 要件を満たせば、進学支援の給付金を受けられる |
また、任期の途中で退職する場合は、注意が必要です。防衛省は、自衛官任用一時金について、2士に任官後1年3か月未満で退職した場合、勤務期間に応じた額を償還する必要があると案内しています。任期途中の退職を考えるときは、所属の人事担当に、条件を確認してください。
定年制自衛官(曹・幹部)は年間を通して退職者が出る
若年定年制の自衛官(曹・幹部)は、定年に達した日が退職日となるため、年間を通して退職者が出ます。曹・幹部の退職年齢は、階級によって異なり、おおむね50代半ばから後半です。
20代の方が、定年制の自衛官として、民間へ転職する場合は、定年ではなく、任期の途中や、キャリアの区切りで、依願で退職するケースが中心となります。この場合も、退職の手続きや時期は、所属の人事担当に確認しながら進めます。転職を考える段階から、「いつ退職するか」を先に決めると、応募や面接の日程を調整しやすくなります。任期制でも定年制でも、「自分の退職日が決まっているか、これから決めるか」で、動き出す時期と進め方が変わります。まずは、自分の区分と、想定する退職時期を整理してみてください。
自衛官の年収と、転職後の年収イメージ
転職を考えるとき、年収の比べ方は、悩むポイントの一つです。まず、防衛省が公表している、任期制自衛官の1任期目の収入は、次のとおりです。
| 区分 | 1任期の期間 | 1任期目の収入 | 1年あたり |
|---|---|---|---|
| 陸上自衛隊 | 2年 | 約865万円 | 約433万円 |
| 海上自衛隊 | 3年 | 約1,708万円 | 約569万円 |
| 航空自衛隊 | 3年 | 約1,349万円 | 約453万円 |
出典:防衛省 自衛官募集サイト「自衛官の処遇改善」。1任期目は、採用後3か月の教育期間を含み、任用一時金と特例退職手当を含む。海上自衛隊は、艦艇勤務の手当が加わるため高くなる。
一方、民間の20代の平均年収は、dodaの調査で365万円(男性392万円)です。数字だけを見ると、自衛官のほうが高いケースもあります。ただし、比べるときは、次の2点に注意してください。
- 住居費や光熱費の違い:防衛省によると、営内で生活する場合、家賃や光熱費はかかりません。民間に転職すると、これらが自己負担になるため、額面が同じでも、自由に使えるお金は変わります。
- 年収の伸び方の違い:自衛官は階級と勤続年数に応じて、年収が段階的に上がります。民間の営業職などは、固定給に加えてインセンティブがつく企業もあり、成果次第で、年収が大きく伸びる可能性があります。
民間の平均年収は、年齢が上がるにつれて、段階的に上がっていきます。dodaの調査では、27歳で399万円、28歳で410万円、29歳で421万円です。営業職で年収の伸びを目指す方法は、営業職で年収を上げる方法5選で解説しています。
転職後の年収の水準としては、doda「年代別 転職時の年収変動レポート(2025年度版)」で、20代の転職決定者の平均決定年収が420万円、転職前後で平均21万円アップという結果が出ています。弊社YONの事例では、想定年収が450万円から600万円に上がったケースもあります。年収は、額面だけでなく、住居費を含めた「生活のゆとり」と、5年後の伸びしろで比べることをおすすめします。
転職後の生活費は、次の項目を洗い出して、比べてみてください。
| 項目 | 自衛官(営内生活の場合) | 民間へ転職後 |
|---|---|---|
| 住居費 | 自己負担なし | 家賃、敷金・礼金などが必要 |
| 光熱費 | 自己負担なし | 電気・ガス・水道代が必要 |
| 食費 | 給食がある | 自炊や外食の費用が必要 |
| 医療費 | 自衛隊の医療機関で受診すれば0円 | 健康保険の自己負担が必要 |
たとえば、月に家賃や光熱費、食費などで、合計10万円以上を新たに負担する場合、年間で120万円以上、実質の可処分所得が減る計算になります。転職先の年収を検討するときは、「額面の差」ではなく「使えるお金の差」で判断することが大切です。
自衛隊から転職しやすい職種
自衛隊での経験を活かしやすい職種には、次のようなものがあります。防衛省が再就職先として挙げている、消防士や警察官などの公的部門も含めて整理します。
| 職種 | 自衛隊経験が活きる点 | 補足 |
|---|---|---|
| 営業職 | 目標に向かう継続力、規律、チームでの行動 | 未経験でも挑戦しやすく、年収の伸びしろも大きい |
| 施工管理 | 現場での安全管理、チームの統率、体力 | 資格の取得が有利に働くことが多い |
| 製造・物流管理 | 規律、正確さ、工程や時間の管理 | シフト勤務に慣れている点も強み |
| ITエンジニア | 情報処理などの訓練経験、論理的な手順への理解 | 学習の継続が前提。未経験の場合は、研修体制の確認が必要 |
| 警備・配送ドライバー | 体力、責任感、大型免許などの資格 | 資格取得の支援制度を活用できる |
| 公務員(消防士・警察官・矯正職員など) | 規律、体力、公的な任務への使命感 | 試験や年齢制限があり、各募集要項の確認が必要 |
防衛省・自衛隊では、退職を予定している自衛官に対し、約140種類の職業訓練(受講料無料)を提供しています。大型自動車の運転免許、フォークリフト、電気工事士、危険物取扱者、ドローン操縦士、情報処理技術などが含まれます。職種を選ぶ際は、こうした資格の取得と、営業職のような未経験からの挑戦を、自分の価値観と将来像に照らして選ぶことが大切です。判断の軸としては、次の3点が役立ちます。
- 適性:自分が得意なこと、やりがいを感じることは何か
- 年収の伸びしろ:3年後、5年後に、年収がどこまで伸びる可能性があるか
- 将来性:その経験が、次の転職でも評価されるか
資格を取得して専門職に進む道と、営業職で市場価値を高める道は、どちらが正解ということはありません。自分の将来像に合う道を選びましょう。
営業職が20代の自衛官に向いている理由
数ある職種の中で、営業職を選ぶ自衛官が多いのは、自衛隊で培った強みが、営業の現場で活きやすいためです。特に、次の3つの強みが評価されます。
継続力と目標達成への意識
営業は、一度の提案で成果が出る仕事ではありません。断られても、粘り強く提案を重ね、信頼関係を築いていく継続力が求められます。訓練や任務を通じて、地道な努力を続けてきた自衛官は、この点で強みを発揮しやすくなります。
営業では、売上や契約件数などの数値目標が設定されるのが一般的です。「決めた目標を達成するまでやり切る」という意識は、自衛隊の任務遂行の姿勢と重なります。 目標を数字で追う営業の環境に、やりがいを感じる方も少なくありません。たとえば、新規開拓では、断られる回数のほうが多いのが普通です。そうした場面で、気持ちを切り替え、次の提案に向かえる粘り強さは、営業の成果に直結します。
組織で動く力と規律
営業は、個人で完結する仕事ではありません。技術部門や制作部門、管理部門と連携しながら、案件を進めます。チームで任務を遂行してきた経験は、こうした社内外の連携に、そのまま活かせます。
また、時間や約束を守る姿勢は、顧客との信頼づくりの土台です。訪問時間の厳守、期日通りの資料提出など、小さな約束を確実に守ることが、営業の評価につながります。「あの人に任せれば大丈夫」という信頼が積み重なると、追加の提案や紹介にもつながります。
報連相と上下関係への慣れ
自衛隊では、報告・連絡・相談が習慣として身についています。営業では、進捗や課題を上司にこまめに共有することで、案件が円滑に進みます。報連相の習慣は、営業の現場で「安心して任せられる人」という評価につながります。
さらに、法人営業では、担当者だけでなく、上長や決裁者にも提案する場面があります。目上の人に対する礼儀や、立場に応じた言葉遣いに慣れている点は、顧客の信頼を得るうえで有利に働きます。初対面の決裁者にも、臆せず、丁寧に話せることは、大きな強みです。営業への適性を、さらに詳しく知りたい方は、営業に向いている人の特徴もあわせてご覧ください。法人営業ならではの適性は、法人営業に向いている人の特徴で解説しています。
弊社YONが支援した自衛隊から転職した事例
ここでは、弊社YONが支援した事例の中から、自衛隊出身の20代の方のケースを紹介します。
23歳・高卒で自衛隊に勤務していた方は、母子家庭で育ち、「親に長期的な恩返しをしたい」という思いを持っていました。営業は未経験でしたが、将来的に年収を上げながら、営業として市場価値を高めたいと考え、転職を決意しました。一方で、自分の強みをうまく言語化できていない状態でした。
当初は、フルコミッションの訪問販売営業で、営業スキルを積んだあとに、大手企業へ転職するプランを描いていました。しかし弊社は、このルートに2つのリスクを指摘しました。
- スキルの汎用性:フルコミッションの訪問販売営業のスキルは、大手企業が求める営業スキルとレバレッジがかかりにくい
- 収入の安定性:親への恩返しとして、住宅購入などを考えたとき、フルコミッションの収入では、住宅ローンの審査が難しくなる可能性がある
ライフプランと照らして、キャリアプランを見直した結果、未経験から上場企業の営業職を目指す方針に切り替えました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 属性 | 23歳・高卒・自衛隊勤務・営業未経験 |
| 当初のプラン | フルコミッションの訪問販売営業を経て、大手へ転職 |
| 見直し後のプラン | 未経験から、上場企業(Tech系のメガベンチャーなど)の営業職を目指す |
| 支援内容 | 話し方、考え方、面接で伝える内容まで、計30回の面接対策 |
| 結果 | 未経験から、上場企業の営業職への転職に成功。固定給は横ばいで、インセンティブ込みの想定年収は450万円から600万円へ |
| 期間 | 当初は5年かけて進む予定だった道を、約3か月で実現 |
弊社の支援の流れは、次のとおりです。
- 過去の原体験や、意思決定の背景にある価値観を深掘りする
- 将来の理想像をヒアリングし、転職候補先を選定する
- 現在の仕事を棚卸しして、強みを言語化する
- 言語化した強みをもとに、徹底した面接対策を行う
この事例のポイントは、「今の転職」だけでなく、ライフプランから逆算してキャリアを設計したことです。継続力、組織内での行動力、目標達成意識を、営業で活かせる強みとして整理し、徹底した面接対策で、選考に臨みました。
GoogleマップのYONの口コミにも、前職が自衛官だった方から、「現状の課題」「市場価値」「将来なりたい自分」をヒアリングしてもらい、自分で腹落ちするまで自己分析を重ね、120時間を超える面接対策で転職に成功したという声が寄せられています。
この事例から、自衛官の方が押さえておきたいポイントは、次の3つです。
- 転職先だけでなく、ライフプランから逆算する:収入の安定や住居など、数年後の暮らしを見据えて、進路を選ぶ。
- 進路の落とし穴を、第三者と確認する:一人で考えると気づきにくいリスクは、専門家との対話で見えてくる。
- 強みを言語化し、自分の言葉で面接に臨む:経験と価値観を整理し、どんな質問にも答えられる状態をつくる。
社会人経験が浅い段階での転職は、新卒1年目の転職でも扱っています。
自衛隊からの転職を考えている20代の方は、まずはLINEで、これまでの経験と将来の希望をお聞かせください。
自衛隊から転職を成功させる4つのコツ
自衛隊から民間へ転職するときに、押さえておきたいコツを4つ紹介します。
自衛隊の経験を民間の言葉に「翻訳」する
自衛隊での経験は、民間の企業から見ると、何ができる人なのかが分かりにくいことがあります。そこで、経験を「民間の言葉」に置き換える作業が必要です。
| 自衛隊での経験 | 民間の言葉への置き換え例 |
|---|---|
| 分隊・小隊での指揮 | チームリーダー、メンバーの管理経験 |
| 訓練計画の立案・実施 | 計画の立案、進行管理、目標達成のための行動 |
| 装備の整備・点検・管理 | 資産の管理、正確な作業、ミスを防ぐ仕組みづくり |
| 後輩の教育・指導 | 人材育成、後輩の指導経験 |
| 災害派遣・緊急対応 | 状況判断、緊急時の対応力、責任感 |
「何をしたか」だけでなく、「どう考え、どう動き、どう変わったか」まで語ると、営業などの未経験職でも、再現性のある強みとして伝わります。たとえば、「後輩の指導」であれば、「相手の理解度に合わせて教え方を変え、半年で全員が基準をクリアした」まで語れると、提案力や課題解決力として評価されます。
職務経歴書に自衛隊用語を使わない
職務経歴書には、階級名、部隊名、専門用語をそのまま書かないようにしましょう。採用担当者は、自衛隊の組織に詳しくないことが多く、意味が伝わらないためです。
たとえば、「第〇中隊で分隊長として勤務」と書くよりも、「約10名のチームのリーダーとして、日々の業務計画と、メンバーの指導を担当」と書くほうが、仕事の内容がイメージしやすくなります。人数、期間、担当した範囲など、数字を添えると、説得力が増します。
記載の例は、次のとおりです。「約10名のチームのリーダーとして、日々の業務計画と、メンバーの指導を担当。目標の達成に向け、毎日の進捗を確認し、遅れが出た際は、原因を整理して対策を提案。チーム全体の業務の遅延を、半年で半減させた」。役割、行動、結果の3点をセットで書くと、営業の採用担当者にも、再現性が伝わります。面接での答え方は、営業職の転職面接でよく聞かれる質問と回答例が参考になります。
退職の切り出し方を準備する
退職の意思は、内定を得て、入社日が確定してから、所属の上司に伝えるのが一般的です。ただし、自衛官の場合は、任期満了か、任期の途中の退職かで、手続きと条件が異なります。
内定後、営利企業等への再就職を約束した場合は、速やかに(目安として1週間以内)届出が必要です。任期の途中で退職する場合は、任用一時金の償還が必要になるケースもあります。退職の時期と手続きは、必ず所属の人事担当に確認してから、上司に伝えるようにしましょう。上司には、「次の環境で挑戦したいことがある」と、前向きな理由を、感謝とあわせて伝えると、円満に進みやすくなります。
転職エージェントは営業特化・伴走型を選ぶ
自衛隊での経験は、職種によって、活かし方が大きく変わります。営業職を目指すなら、営業の求人や、選考のポイントに詳しい、営業特化のエージェントを選ぶと、話が早く進みます。
選ぶときは、次の3点を確認しましょう。
- 面談の回数や、対話の深さ(求人を紹介するだけで終わらないか)
- 面接対策の量(自分の言葉で答えられる状態まで、伴走してくれるか)
- 内定後の年収交渉や、入社後の相談への対応
自衛隊内の再就職支援と、民間のエージェントを併用しても構いません。選択肢を広げたうえで、自分に合う支援を選ぶことが、後悔しない転職につながります。併用する場合は、応募状況をそれぞれの担当者に共有し、同じ企業に重複して応募しないよう、注意してください。エージェントを使うメリットは、転職エージェントは使うべきかでも解説しています。
自衛隊の転職に関するよくある質問
自衛隊からの転職について、よく寄せられる疑問をまとめました。
自衛隊からの転職は難しいですか?
適切に準備すれば、難しくありません。防衛省は、再就職の支援を希望する自衛官の再就職率を、令和5年度で「ほぼ100%」と公表しています。ただし、「再就職できるか」と「納得できる転職ができるか」は、別の問題です。
20代なら、未経験の職種にも挑戦できます。自衛隊での経験を民間の言葉に置き換え、職種選びを丁寧に行うことが、納得できる転職の鍵になります。20代のうちに動くほど、未経験の職種に挑戦できる選択肢は広がります。
自衛隊は在職中に転職活動できますか?
できます。在職中の転職活動自体は、禁止されていません。求人の閲覧や、利害関係のない企業への求職活動は、規制の対象外です。
1尉以下の隊員は、利害関係企業等への求職活動規制の対象外です。ただし、内定後に再就職を約束した場合の届出(目安として1週間以内)は必要です。応募先が利害関係企業に当たるか迷うときは、所属の人事担当に確認してください。求人を見る、エージェントに相談する、といった準備の段階で、規制に触れることは、通常ありません。
自衛隊から公務員に転職することはできますか?
可能です。防衛省は、再就職先の例として、消防士、警察官、矯正職員などの公的部門を挙げています。ただし、いずれも、採用試験に合格する必要があり、年齢の制限や受験資格は、それぞれの募集要項で定められています。
弊社YONは、民間の営業職への転職を支援しているため、公務員試験については、各機関の募集要項をご確認ください。民間企業と公務員の両方で迷う場合は、将来のライフプランから整理すると、選びやすくなります。収入の伸び方、働く場所の自由度、仕事の裁量などを、両方で比べてみましょう。
自衛隊を辞めた方がいいか迷うときはどうすればいいですか?
辞めるか続けるかは、他人が決めることではなく、次の3点を整理すると、判断しやすくなります。
- 将来のライフプラン(収入、住居、家族、暮らしたい場所)
- 本当にやりたいことや、大切にしたい価値観
- 任期満了や昇任など、自分に残された選択のタイミング
転職を前提にせず、「続ける場合」と「辞める場合」を、同じ条件で比べてみてください。一人で整理するのが難しいときは、第三者に話すことで、考えが整理できます。「辞める」と決めていない段階で相談しても、まったく問題ありません。話しながら整理した結果、「今は続ける」という判断になる方もいます。
自衛隊の経験は民間でも評価される。営業職なら年収も伸ばせる
自衛隊から民間への転職は可能で、在職中の転職活動も、ルールを守れば禁止されていません。1尉以下の隊員は、利害関係企業等への求職活動規制の対象外で、内定後に再就職を約束したときは、速やかに届出を行います。任期制の場合は、3月満了に向けて、前年の秋から準備を始めるのが目安です。
自衛官の強みは、継続力、規律、チームで動く力です。これらを民間の言葉に置き換えられれば、未経験の営業職でも、年収アップを狙えます。弊社YONの事例では、面接対策30回で、想定年収が450万円から600万円になりました。
弊社YONは、20代営業職に特化した転職エージェントです。平均10〜15回の対話で、自衛隊での経験と将来の希望を整理し、納得できる転職を伴走します。「辞めるかどうか」から迷っている方も、まずはLINEでご相談ください。
—